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理事長所信

2019年度 理事長所信

2019年度一般社団法人佐賀青年会議所
第64代理事長 江崎 正徳

 

郷土愛

~若者らしい発想とJAYCEEとしての誇りを胸に新しい時代を築きあげよう~

 

はじめに

1956年に誕生した佐賀青年会議所は、これまで数多くの諸先輩の皆さまにご尽力いただき、そこに多くの地域の皆さまのご理解、ご協力があったからこそ今日までの活動が続けられてきました。単年度制という組織ではあるものの、連綿と受け継がれてきたこの関係性は決して途絶えることはありません。それどころか、これからも積み重なり、やがて大きなうねりへと昇華していくものであると信じています。様々な団体がこの地域に存在するなかで、私たちほど自分たちの理想のために動ける組織はありません。青年会議所とは自分たちが思い描いた未来に対し、政治を動かし、社会を変えていく、いわば「政動社変」の団体です。そして、誰よりも郷土を憂い、誰よりも先んじて日本の未来を描いてきた佐賀藩のDNAを引き継いでいる私たちは、目の前の問題だけにとらわれず、将来を見据え、自分たちの地域にとって優先して解決すべきテーマは何かを探究し、果敢にチャレンジすべきであると考えます。100余名というメンバーで活動する我々が、もし一つの目標に対して本気で動くのであれば、はかりしれないエネルギーを生み出します。そして、そのエネルギーが一人、また一人へと伝播し、広がっていく事こそが運動です。本年も、志を同じくする素晴らしい仲間とともに、この運動を途切らせることなく続けてまいります。

郷土愛について

「国の内外、天地とも平和が達成されること」を願い制定された「平成」は、まもなく終焉を迎えようとしています。また、グローバリゼーションという大きな波が押し寄せ、IoTやAI、ロボットなどによる第4次産業革命の到来により、社会は急速に変化しています。グローバルな流れの中で真に求めていかなければならないのは、この社会を踏まえたナショナリズム、更に言えばローカリズムであると考えます。今更もとの時代には戻れない。それでも価値観だけは一つ上の階段を登った形で取り戻すべきです。当たり前のようにグローバル化と叫ぶなかで希薄になりつつある。しかし、誰もがこころに秘めた想いだけは変わらないと信じています。その想いこそが「郷土愛」です。様々な価値観が渦巻き、新たな時代を迎える今こそ、この「郷土愛」を発信しましょう。「愛」を語るには相手を知ることが必要です。「郷土」を知るということは日本、世界を知ることに繋がります。外の世界に出た際に、自己紹介のように自分の郷土について語れる事は、外の世界との違いや新たな価値観に気付ける機会が膨大に増えます。自分たちの郷土を世の中に対して胸を張って語れる人材を一人でも多く輩出し、グローバリゼーションの次の新たなる社会へ踏み出していきましょう。

協働することについて

個人で出来ることは限られています。そこに一人、また一人と賛同者を募り、波紋のように広がっていくことで、運動は大きな成果を生み出します。本年は8つの委員会で構成されていますが、自分たちが担当するものだけに目を向けずに一つひとつのテーマに対し、組織一丸となって向き合っていきたいと考えます。それこそが組織内での協働の一歩です。そして、組織外に目を向けると現在、佐賀市内には数多くの市民活動団体が存在します。それらの団体は、理念や手法は異なる部分がありますが、自分たちが住み暮らす地域をより良くしていきたいという願いを持ち、活動されています。佐賀青年会議所と市民行政が一体となって郷土を盛り上げる運動や活動をするための連携を、中長期的な展望を持ちながら今まで以上に強いものにしたいと考えます。

持続可能な開発目標の普及啓発活動について

私たちは組織や地域の歴史や未来を考えると同時に、世の中の動きも見据えながら活動する必要があります。2015年9月の国連サミットにて、2016年からの15年間で、すべての人々にとってより良い世界をつくるため、持続可能な開発目標(SDGs)が採択されました。今、世の中が求めているものは何か、それは決して新しいものを生み出すだけではなく、これまでの活動の中にも存在しています。SDGsがあるからこそ行うのではなく、この地域だからこそ生まれ、この地域だからこそ出来た運動こそが一つの成功事例なのだと発信できる事業を構築します。

地域とJCのつながりについて

1972年に開催された「納涼さがまつり」からはじまり、本年で48回目を迎える「栄の国まつり」。多くの諸先輩の皆さまが関わってこられ、多くの関係者の皆さまのご尽力のもと、いまでは毎年20万人超という多くの人々に喜んでいただける規模になりました。このまつりと青年会議所との関係性は決して切り離せないものです。本年も私たちはこのまつりを大いに盛り上げ、2年後に控える50回目という節目の年へ向けて、今一度この郷土に根付いたまつりのあり方を模索します。

会員拡大 会員の資質向上・新入会員の研修について

全ての運動を推進していく上で中心になるのは青年会議所メンバーです。私たちの仲間を増やす事は、賛同してくれる人を増やす事と同じように大切なことです。活気のない組織に人は集まりません。まずは、私たち自身がこの組織を盛り上げ、多くの人々と関われる機会を積極的につくりだし、胸を張って青年会議所を語れる人材へと育成します。そして、賛同して頂いた人々には、新たな関わりが生まれるような研修と機会を提供します。

国際の機会について

佐賀青年会議所は1985年以来、35年にわたり社團法人台南市新營国際青年商會と交流しています。アジア圏内の平和、発展を考えた際に、都市間の親睦を深める交流は非常に重要です。私たちが住む九州は、今後の交通インフラの整備にともない、国内でも東アジアとの玄関口として交流が活発になる地域だと考えられます。自国の誇りと歴史と文化を持ち合わせた人材こそ、これからの新たなアジアとの関係を築いていけるのではないでしょうか。これまで姉妹JCと育んできた友情を大切にし、自分たちの地域の良い文化を学び、これまで続けてきた交流を通じて、佐賀の、そして日本の良い文化を発信します。

環境について

私たちが住みくらす佐賀は、全国でも有数の水資源溢れる都市です。特に佐賀市では、生活や物流面においてクリークを活用してきました。江戸時代の環境に対しての意識は高く、人々は川を愛し、川に守られてきました。これまで諸先輩の皆さまのご尽力により、佐賀市には市民総参加型の河川を愛する習慣というものも根付いています。新たな時代へと移り変わり、次の時代へと目を向ける今、今ならではの視点で過去の文化や街づくりを学び、郷土の自然を見つめ返し、これからの環境に対しての向き合い方を模索します。

次世代教育について

次世代へ未来を託すために今私たちがすべきことは、未来への投資です。その最も大切なところは教育にあります。政治、道徳、歴史などに対し、私たちは十分な教育ができていると言えるのでしょうか。教育の機会を奪える権利はありませんが、私たちには日本が古来より大切にした価値観や歴史観、日本人が日本人であるために大切にすべきことを伝えていく責務があります。様々な価値観が入り乱れる時代の中で、自分たちが誰で何を成すべきかを考える機会を提供します。

広報のあり方について

運動を行う上で大切な事は、その課題に対してどこまで探究できているかです。極論を言えば自分たちで決めた事であるならば何を構築しても実行できる組織ではありますが、事業のもととなる根拠がぐらついたままでは何の意味もありません。そのために書籍を読み、関係各所へのヒアリング、協力関係を構築する事は欠かせません。同様に、そのように構築した事業の内容を広く市民の方々にも発信することも大切です。組織のブランディングを含めて広報のありかたを検証し、多くの人たちが惹き付けられるような情報をスピーディーに発信します。

ビジネスの機会について

青年会議所に入会してすべてが完結するわけではありません。必要なことは、在籍期間中はもとより、卒業後も地域で活躍できる人材になるべきです。きれいな言葉だけでは人はついてきません。大切なことはこの活動を通じて自分たちがどのように成長し、地域や社業を発展させることができるのか。貨幣的な価値観だけではなく、これから産声を上げていく新たな企業や技術に対して、正しい認識のもとに投資できる人材へと成長できる機会を提供します。

結びに

近現代において私たちの郷土は光輝いていました。その礎として「葉隠」は存在していました。「葉隠」には、どのような課題、問題に対しても、どんなに不器用でも良い、胸に人としてほんとうに希うことを押立て、自分の利益だけを考える心を除き、いろいろと考え、様々な可能性を探求することで、必ず上手くいくという教えがあります。また、四誓願には利他の精神と地域や組織に対しての強い決意が込められています。

 

胸に四誓願を押立て、私を除いて工夫すれば外れはない

葉隠四誓願

一、武士道において後れ取り申すまじき事。
一、主君の御用に立つべき事。
一、親に孝行仕るべき事。
一、大慈悲を起し人のためになるべき事。


公のために必死に頑張り、目先の利益ばかりを追求するのではなく、未来への投資を考えることが出来る。目に見えないもの、形ないものを大切にし、青年らしい柔軟な発想とエネルギーで行動できる。そのような組織だからこそ青年会議所は無くてはならない組織であり、JAYCEEは凄いのだ。

佐賀青年会議所だからこそできることがある。若者らしい発想とJAYCEEであることの誇りを胸に「郷土愛」溢れる新たな地域づくりを行ってまいります。